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スマホ写真がプロの商品写真に。外注費を圧縮するAIワークフローの構築方法
2026.02.07

スマホ写真がプロの商品写真に。外注費を圧縮するAIワークフローの構築方法

Google Opal
Opal
Gemini
Gemini
chatgpt
ChatGPT
スマホ写真がプロの商品写真に。外注費を圧縮するAIワークフローの構築方法

ECサイトで商品を売るなら、写真のクオリティは避けて通れない。わかっている。だが、新商品が出るたびにカメラマンを呼ぶわけにはいかない。

スマホで撮って、なんとか自分で仕上げる。その「なんとか」に毎回1時間、いや半日を費やしていないだろうか。

この記事では、AIを使って「商品写真→EC用画像」の作業をワークフロー化する方法を検証した。ワークフローとは、複数の処理をつなげて繰り返し実行できるようにした仕組みのこと。一度作れば、次の新商品からは写真を流し込むだけで統一品質の画像が出てくる。

Googleのワークフロー構築ツール「Opal」をメインに、ChatGPTやGeminiでの代替手段も含めて、判断材料をすべて公開する。

できるようになること

この記事で手に入るのは、画像だけではない。「繰り返し使える仕組み」の作り方だ。

今回は商品画像で実践するが、同じ考え方はSNS投稿、バナー制作、プレスリリースの画像準備など、繰り返し発生するあらゆるタスクに適用できる。

30分後:

  • ワークフローの設計を理解し、Opal上で基本的な流れ(写真→編集→出力)を構築できる。

1時間後:

  • テストと調整を経て、自分のワークフローが完成している。
  • 次の商品が出たとき、写真を入れるだけで同じ品質の画像が出せる状態になる。

最終アウトプット

スマホで撮影した1枚の商品写真から自動生成されたECサイト用の画像を以下に添付しておく。Opal、ChatGPT、Geminiで作成した。

加えて、これらを生成するワークフロー自体が資産になる。次回からは写真をアップロードするだけで同じ品質の画像セットが出てくる。

スマホで撮影した商品写真:

テストで使用した画像

 

Opalで編集した商品画像

結論

先に結論を書く。

この記事のテーマは商品画像の編集ではない。ワークフローの構築だ。初回の構築に1時間かかっても、2回目からは写真をアップロードして数分待つだけ。月2回の画像更新なら、年間で数十時間の作業と10万円以上の外注費が消える。

画像のクオリティは実用レベルに達している。白背景化はそのままECサイトに掲載できる。凝ったデザインにも対応可能だ。ただし、日本語テキスト入り画像は精度にムラがある。

Opalの評価。 無料、自然言語でワークフローを構築、共有リンクでチーム展開。ワークフローの構築と再利用では、現時点で最もわかりやすい選択肢だ。

代替手段として、ChatGPTのプロジェクト機能やGeminiのGemでも同様の仕組み化は可能。Opalとの違いは「ワークフロー型」か「対話型」か。細かい調整をしたい人には対話型が合う。

向いている人

  • 新商品のリリース頻度が高く、毎回の画像作成が負担になっている
  • ブランドとしての画像の統一感を重視している
  • 「毎回プロンプトを考えるのが面倒」と感じている

向いていない人

  • 商品画像の作成は年に数回で十分(ワークフロー構築のコストに見合わない)
  • 画像ごとに細かく調整したい(対話型のChatGPT / Geminiの方が適している)
  • 厳密な色再現が必要な商品ジャンル(AI画像では色味が原物と異なる場合がある。例えばファンデーションやリップの色味)

具体的な使用方法と手順

まず全体の流れを把握する。人間がやる工程とAIに任せる工程を明確に分けた。

  1. 【人間】ワークフローを構築する
  2. 【人間】商品をスマホで撮影
  3. 【AI】商品写真を加工する
  4. 【人間】 出力結果の確認と調整

人間の仕事は「撮影」「アップロード」「確認」の3つだけ。画像処理はすべてAIがやる。

ブランドトーンの言語化(初回のみ)

作成する画像に統一感を持たせるために、最初にブランドの「トーン」を言葉にしておく。これは一度やれば使い回せる。

今後のブランドの方向性を決定する大事なステップだ。ここは時間をかけてでも行う。

何を書けばいいかわからない場合は、以下のテンプレートを埋めるところから始めると良い。

【ブランドトーン定義】

  • ブランド名:
  • コンセプト:日常に寄り添うナチュラルコスメ
  • カラーパレット:ベージュ、アイボリー、淡いグリーン、ウォームブラウン
  • 雰囲気:温かみがある、自然体、清潔感、手に取りやすい
  • 世界観のキーワード:朝の光、木の質感、リネン、ドライフラワー、シンプルな暮らし
  • NGワード・NG表現:派手な色、メタリック、クール系、過度にラグジュアリーな演出
  • ターゲット顧客:20〜40代女性、ナチュラル志向、成分にこだわりがある

写真を撮影する

ワークフロー作成に入る前に、素材となる写真を用意する。

ここでのポイントは撮り方があること。AIが加工しやすい写真には条件がある。

撮影のポイント:

  • 自然光で撮る。窓際が理想。蛍光灯の下は色味が転ぶ
  • 背景はなるべくシンプルに(白い紙の上、木のテーブルなど)。ただし完璧である必要はない。背景処理はAIがやる
  • 商品全体がフレームに収まるように。余白を多めに取る
  • 影が強く出ていない状態がベスト。直射日光は避ける
  • 複数アングルを撮っておく(正面、斜め45度、俯瞰)
  • 反射に気をつける

今回はデモとして自宅にあるコスメを適当に拝借し、スマホで簡単に写真を撮影。これを使用していく。

掲載する画像に一貫性が生まれる。

ワークフローを構築する

ここからが本題だ。単発のAI画像編集ではなく、繰り返し使える仕組みを作る。

一度構築すれば、次回からは写真を入れるだけで同じ処理が走る。この「仕組みを先に作る」という発想が、少人数で回す事業では武器になる。

今回は、Googleのワークフロー構築ツール「Opal(オパル)」を使っていく。

使い方は簡単。Opalにアクセスし、Googleアカウントでログイン。作成したいワークフローを指示するだけだ。

  1. Opalにアクセス
  2. Googleアカウントでログイン
  3. 「Creative New」を選択
    商品撮影に外注費を払う前に試してほしい。AIで商品写真をEC品質に仕上げる方法
  4. 以下のプロンプトをコピーして、Opalのチャット欄に貼り付ける商品撮影に外注費を払う前に試してほしい。AIで商品写真をEC品質に仕上げる方法
  5. ワークフロー構築の指示を送信
    商品撮影に外注費を払う前に試してほしい。AIで商品写真をEC品質に仕上げる方法
  6. ワークフローが自動で完成
    商品撮影に外注費を払う前に試してほしい。AIで商品写真をEC品質に仕上げる方法

ワークフローを構築するプロンプト:

スマホで撮影した写真を、ECサイトの商品画像として使える写真に編集するワークフローを作成する。

# 入力
- 写真を添付
- 商品のジャンルを入力
- 画像のイメージ・雰囲気を入力

# 処理
1. 入力の商品写真から商品だけを切り出す
2. 入力情報からECサイトで使える写真に加工する。
3. 画像を出力する

# 出力
- 画像(1枚)

今回作成したOplaのワークフローは以下からアクセスできます。

EC Photo Editor

テスト実行

Opalでワークフローが構築されたら、画面右側の「Start」を選択してテスト実行を開始する。

商品撮影に外注費を払う前に試してほしい。AIで商品写真をEC品質に仕上げる方法

 

実際に編集された画像が以下。

出力結果の確認と調整(人間の仕事)

テスト実行の結果を見て、調整が必要な箇所を特定する。ここがワークフロー構築で最も重要な工程だ。

よくある調整ポイント:

イメージしている画像が出力されない場合:具体的なイメージを詳細に伝える。例「写真を見た人に自然を連想させたいため、小枝や葉っぱを使用してナチュラルなイメージにする」等

つまずきやすいポイント:

  • Opalのワークフロー生成が意図と違う場合、自然言語で「ステップ2を〇〇に変更して」と指示すれば修正できる。ビジュアルエディタで直接編集もできるが指示でも十分。
  • 画像生成の結果は毎回微妙に異なる。気に入らなければ再実行するか、写真のトーンをプロンプトに含めてしまう。
  • Opalの処理速度は、ステップ数が多いほど遅くなる。3ステップ程度なら数分以内には完了する

Opalの編集方法:

表示されるテキストを日本語に変えたい場合は、黄色いフローを選択して、英語から日本語に書き換える。

 

処理を変えたい場合は、青いフローを選択して「Prompt」の内容を変更する。右側の鉛筆マークからこのフローだけAIに指示して調整もできる。日本語でOK

商品撮影に外注費を払う前に試してほしい。AIで商品写真をEC品質に仕上げる方法

 

同様に出力の調整は緑色のフロー。こちらもAIに調整指示が可能。

商品撮影に外注費を払う前に試してほしい。AIで商品写真をEC品質に仕上げる方法

2回目以降の運用

ワークフローが完成したら、次回からの運用はこうなる。

  1. 新商品をスマホで撮影する
  2. Opalを開く
  3. 商品写真をアップロードして画像生成を指示
  4. 数分待つ
  5. 出力された画像を確認して問題なければダウンロード
  6. ECサイトやSNSにアップロード

所要時間は撮影を含めて10分程度。初回の構築に1時間かけたとしても、2回目からは10分。これがワークフロー化の本質だ。

仕組みを一度作る手間を惜しまなければ、以降のすべての繰り返しが軽くなる。

外注していたときの「調整→撮影→データ受領→修正依頼→再受領」のサイクルと比較すれば、劇的に速い。

Opalのワークフローは共有リンクを発行できる。画面端の「Share App」から可能。

商品撮影に外注費を払う前に試してほしい。AIで商品写真をEC品質に仕上げる方法

チームメンバーがいれば、リンクを渡すだけで同じワークフローを使ってもらえる。Googleアカウントがあれば誰でもアクセス可能だ。

ChatGPT / Geminiで同じことをする方法

Opalを使わずに、ChatGPTやGeminiの標準機能でも「仕組み化」は可能だ。

ワークフローの形は違うが、「事前に設定しておけば、写真を渡すだけで統一品質の画像が出る」という本質は同じだ。

ChatGPT プロジェクト機能を使う場合は「プロジェクト」を、Geminiを使う場合は「Gem」を使う。

プロンプトはこの記事で紹介したものを使用すれば良い。もちろんカスタマイズも可能だ。

この設定をしておけば、写真をアップロードするだけでプロジェクトの指示に従った画像が生成される。

ChatGPTのプロジェクト、GeminiのGemは以下の通り。

ChatGPTでの設定方法(「プロジェクト」を使用する)

  1. ChatGPTにアクセス
  2. 左メニューから「プロジェクト」欄にある「プロジェクトを新規作成」を選択
  3. プロジェクト名を入力
  4. 「ファイルを追加する」を選択
  5. 「指示」に上記プロンプトを貼り付けて保存する

ChatGPTで編集した商品画像

 

Gemini Gemsでの設定方法

  1. Geminiにアクセス
  2. 左メニューから「Gem」を選択
  3. 「Gemを作成」をクリック
  4. 名前と「カスタム指示」に上記プロンプトを入力して保存

Geminiで編集した商品画像

→ アウトプットへのAIフィードバックで、プロの思考回路をインストールする

 

Opalとの違い:

Opalの「ワークフロー型」とは、複数の処理をあらかじめ順番につなげておき、入力を流すだけで最後まで自動で実行される方式のことだ。

項目 Opal ChatGPT / Gemini
処理方式 ワークフロー型(自動で連結) 対話型(順番に指示)
一度に出力 構築したものが出力 1種類ずつ生成→次の指示
細かい調整 ステップのプロンプトを編集 会話の中で「もう少し明るく」等
柔軟性 事前に決めた処理を忠実に実行 その場での臨機応変な対応が可能
向いている人 毎回同じ品質で大量に回したい 1枚ずつ丁寧に仕上げたい

どちらが良い・悪いではない。自分の運用スタイルに合う方を選ぶ。月に何枚も画像を作るならOpalのワークフロー型が効率的だし、1枚1枚こだわりたいなら対話型の方がストレスがない。

評価

コスト
5/5
Opal無料、Nano Banana無料。追加の月額費用なし。外注費より圧倒的コスト削減が見込める
クオリティ
4/5
プロンプトと画像生成モデルの性能に左右されるが、シンプルな画像であれば実用レベル
使いやすさ
3/5
システム開発なし、直感的に自動ワークフローを作成できるが、「Opalとは何か」を理解するまでの初期学習コストはある
汎用性
4/5
様々な画像生成や、テキスト生成、分析などルーチンワークを自動化できるポテンシャルがある
手軽さ
4/5
パソコンが使えるなら30分で基本ワークフローが完成する。緊急でないなら先にChatGPTやGeminiの画像編集を試してからOpalに進む方がスムーズ
John
Thought by John

編集者あとがき

この記事で検証した「EC画像のワークフロー化」は、思った以上に実用的だった。特に白背景化の精度が高い。スマホで撮った写真が、そのまま商品ページに載せられるレベルになる。これだけでも、試す価値はある。

画像に商品以外の要素を加えたい場合、ここはアウトプットの精度が毎回変わる可能性が高いが、クオリティとしては実用レベル。

個人的には、Opalで生成した画像が一貫性を保てていて、安定した精度とクオリティだったため、ワークフローを構築するメリットは大きいと思う。

だが、この記事で伝えたいのはツールの性能評価ではない。

「ワークフロー」という考え方そのものが、少人数で事業を回す人にとって武器になるということだ。今回は商品画像だったが、同じ思想はSNS投稿の作成、メルマガのバナー制作、プレスリリースの画像準備など、繰り返し発生するあらゆるタスクに適用できる。

少人数で回しているからこそ、「仕組みで回す」発想が必要だ。AIは、その仕組みの構成要素として、今この瞬間にも使えるレベルに達している。

次に試したいのは、同じワークフローの考え方をWebサイトの記事作成に適用すること。そして複数AIをチームのように使いこなすことだ。

情報のリサーチ→投稿文の生成→画像の作成に各担当をつけて一本のワークフローにする。商品画像のワークフローで学んだ設計思想が、そのまま使えるはずだ。

John
John

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学生起業、プロダクト開発、会社経営。ひと通りやった。一度は「テクノロジーで世界を変える」と本気で信じ、そして挫折した。

今は点ではなく線で見ることを心がけている。個別のニュースより、その背後にある力学。「何が起きたか」より「なぜ今これが起きているのか」。

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