ザッカーバーグが陪審の前に立った日——SNS依存症裁判が問い直す「設計者の責任」


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Meta CEOのマーク・ザッカーバーグが、SNS依存症をめぐる裁判で初めて陪審員の前に立った。
原告は9歳からInstagramを使い始め、うつ病と自殺念慮が悪化したと主張する20歳の女性。
約1,600件の同種訴訟の試金石となるこの裁判は、プラットフォームの「設計思想」そのものが法的責任の対象になりうるかを問う。
この記事の要約
TechTechの視点
ザッカーバーグは法廷で「利用者に悪いことをすれば、短期的には利用時間が伸びても長期的には使われなくなる」と証言した。一方で、Metaの内部資料にはInstagramの日次利用時間を2023年に40分、2026年には46分に引き上げる目標が記載されていた。この2つの事実が同じ法廷に並んだとき、浮かび上がるのは「価値の提供」と「利用時間の最大化」が本当に同じ方向を向いているのかという問いだ。
先日配信した「AIチャットボットが子どもを守れない時代、規制の軸が変わり始めた」で指摘した構造——プラットフォーム企業が「安全機能を追加しているか」ではなく「設計思想そのものが加害的か」が問われる時代への転換——がまさに法廷で可視化された。原告側がInstagramの設計を「デジタルカジノ」と表現したのは、無限スクロール、自動再生、プッシュ通知といった機能が、偶然の結果ではなく意図された依存構造だと主張しているからだ。ザッカーバーグがどう答えたかよりも、この問い自体が陪審員に委ねられたという事実が、テクノロジー企業にとっての構造的転換点になる。約1,600件の類似訴訟がこの裁判の結果を待っている。

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