2023年7月のローンチから2年半、Threadsは月間アクティブユーザー4億人を突破し、モバイルでの日次利用者数でX(旧Twitter)を上回った。Metaはこのタイミングで、昨年から米国と日本で試験運用していた広告を全世界に展開する。AIプラットフォームではOpenAIがChatGPTへの広告導入を発表する一方、GoogleはGeminiへの広告導入を否定しており、「無料サービスの収益化」をめぐる各社の判断が分かれている。

事実 何が起きたか

MetaはThreadsの広告を全世界のユーザーに展開開始、完全展開には数ヶ月を要する見込み

読み解き なぜ重要か

これはThreadsが「X対抗の実験」から「Metaの主力プラットフォーム」へ昇格したことを意味する

影響 何が変わるか

4億人のユーザーベースがMetaの広告収益エンジンに組み込まれ、Threadsが本格的な収益源へと転換する

Overview

  • 来週から全世界のユーザーに広告配信を開始、段階的に拡大し完全展開まで数ヶ月かかる見込み
  • 広告はMetaのAI広告システムで配信され、FacebookやInstagramと同レベルのパーソナライゼーションを適用
  • 画像、動画、カルーセル形式の広告がフィード内にネイティブ表示される
  • 新規キャンペーンではThreadsフィードへの配信がデフォルトでオン、手動プレースメントでオプトアウト可能
  • Similarwebのデータによると、Threadsの日次モバイルユーザーは1億4,150万人でXの1億2,500万人を上回る

Threadsの広告導入は、既定路線だった。注目すべきは、そのタイミングだ。モバイル日次ユーザー数でXを追い抜いた直後、Metaは「勝者」としてマネタイズのフェーズに入った。Xが広告主離れに苦しむ中、Threadsは「ブランドセーフな代替先」としての地位を固めつつある。問われるのは、広告によってユーザー体験がどう変わるかだ。Metaは「段階的に」と繰り返すが、FacebookとInstagramの広告密度を見れば、その終着点は想像に難くない。無料で使える代わりに、私たちは何を差し出しているのか——その問いは、すべてのプラットフォームに共通している。

考える問い

  • Xから離れたユーザーは、広告で埋め尽くされたThreadsにも留まり続けるのか
  • 分散型SNSやBlueskyが台頭する中、広告モデルのプラットフォームは長期的に選ばれ続けるのか

報道記事・ソース

公式発表・一次情報

Threads広告:1年目 – 世界中のユーザーと市場にリーチ

Meta、Threadsの広告を全世界で展開へ
https://www.facebook.com/business/news/ads-on-threads-one-year-in
なべ

Author

なべ

techtech.club 編集長。メディアで起業し、元はスタートアップのプロダクトマネージャー。一度テクノロジーに賭けて挫折した。その経験がいまの生き方や考え方、事業の起点になっている。ここで書くのは答えではない。投資・キャリア・事業など専門家でなくても自分の頭で判断するための材料と視点。読者に教えるのではなく、一緒に考える側にいたい。